はこにわ

雑記

【読書記録】ハッピーバースデー

小さい頃に読んで感動してからずっと内容が心に残っていて、定期的に読みたくなる本です。

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ハッピーバースデー [ 青木和雄 ]
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家族から冷たくされ、誕生日に兄から「お前生まれてこなきゃよかったよな」と言われ、 様々なストレスが積み重なり、声が出なくなってしまった主人公、あすかちゃんの物語です。

特に印象に残ったのは、 心を休め、声を取り戻すために祖父母の家にお世話になる場面です。

祖父母の家の周りの自然などに触れながら、自分を見つめ直すこと、 自分の気持ちを押し殺さずに、素直に表現することなど、大切なものを得ていく場面がとても好きで、 自然の美しさや、普段の生活の中で当たり前に感じているものがあらゆる環境からの恵みであることなど、 自分が普段の生活で見失いそうになるものを思い出させてくれる気がします。

大人になってからあらためて読むと、あすかちゃんの母親である静代の言動や感情にも考えさせられる部分があり、 物語に対する見方は少し変わって、それもまた作品の魅力だと感じました。

児童書として出版されたものに静代の上司などの登場人物が増え、場面が追加されるなどの加筆が行われ、文芸書として出版されたそうです。 私が読み直したものは、文芸書版だったので、改めて児童書版も読み直してまた違いを楽しんでみたいなと思いました。